17都府県のコンビニエンスストアの現金自動出入機(ATM)で5月、計約18億6千万円が不正に引き出された事件で、福岡県警は12日にも、指定暴力団工藤会(北九州市)系組員2人=大麻取締法違反容疑で逮捕=を窃盗などの疑いで再逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で分かった。
ATM不正引き出し、群がる暴力団 対立組織の組員結託
一連の事件ではこれまでに複数の指定暴力団の組員らが逮捕されているが、新たに工藤会も関与している実態が明らかになった。
捜査関係者によると、2人は5月15日早朝、別の男らと共謀し、福岡県内のセブン―イレブンのATMで偽造カードを使い、現金を引き出した疑いがある。
2人はグループを作り、現金を引き出す「出し子」にカードを配って使い方を教えたり、引き出した現金を回収したりして指示する立場だったとみられる。グループは当日早朝に福岡・中洲に集合後、車3台に分乗してコンビニを回り、計2千万円以上を引き出したと県警はみている。
県警は11月、2人が事件に関…