ベルリンのカイザー・ウィルヘルム記念教会近くのクリスマス市では24日、事件の犠牲者を悼む多くのキャンドルが置かれた=AFP時事
ベルリンで大型トラックがクリスマス市(いち)に突っ込み、12人が死亡したテロから26日で1週間。チュニジア国籍のアニス・アムリ容疑者(24)はイタリアで射殺されたが、足取りや共犯者の有無など疑問は残ったままだ。容疑者は難民申請制度を悪用する形で滞在しており、難民の受け入れを続けるドイツの対応の難しさも浮き彫りになった。
独トラック突入テロ、容疑者をミラノで射殺 銃撃戦の末
容疑者の男、以前からマーク ドイツのトラック突入事件
事件が起きたのは19日午後8時ごろ。アムリ容疑者は23日にイタリア北部ミラノ郊外で警察官に射殺されたが、ベルリンからの逃走経路はフランス南東部シャンベリーからミラノまでの鉄道の切符を持っていたこと以外、ほとんど明らかにされていない。数百ユーロ(数万円)の所持金があったとされるが、逃亡資金をどう入手したのかも不明。容疑者の携帯電話はトラックの中から押収された。捜査当局は、逃走を助けるネットワークがあった可能性もあるとみて調べている。
アムリ容疑者が故郷のチュニジアを後にしたのは2011年。トラックを盗んだ罪で服役、さらに強盗などをし、難民に紛れてイタリアに向けて出国したという。イタリアでも放火などで4年の禁錮刑を受け、シチリア島で服役した。
独シュピーゲル誌によると、イ…