季節のポン酢で刺し身をおいしく
■鮨なにわ・尾林忠雄さん
もうすぐ新年。正月料理でお腹がふくれた頃、さっぱりとしたものが食べたくなる方も多いのでは。魚の鍋物やお刺し身を自家製ポン酢で、というのはいかがでしょう。「鮨なにわ」尾林忠雄さんの最終回は、魚と相性のよいポン酢の作り方を教わりました。「季節ごとの柑橘(かんきつ)を使って、味の変化が楽しめます。鍋ならコブだしと薄口しょうゆだけの薄味で十分です」。
九州さかな日和。
材料は、米酢、コンブ、かつお節、お好みの柑橘類、濃い口しょうゆ。まず、米酢(600cc)にコンブ(25グラム)とかつお節(30グラム)を入れ、酢に旨みを移します。そのまま1週間から10日間置き、こしておきます。
次に、この「だし酢」と柑橘を併せます。今回はダイダイで。二つに切り両の手のひらに挟んでぎゅっと搾ります(動画参照)。ダイダイの果汁1に対し同量のだし酢と、だし酢の5~7割量の濃い口しょうゆを混ぜて完成です。しょうゆは好みで調整を。この分量で、最終的に1.6リットル前後のポン酢ができます。
柑橘はダイダイ以外にカボス、スダチ、ゆず、国産レモンも合います。「サワラ鍋、ブリシャブ、タイシャブなどにどうぞ。刺し身なら白身魚やタコ。生のマガキにもいいですね。寿司なら、ポン酢で和えた大根おろしとネギを、ネタの上に乗せて」。今仕込んでおけば、この冬存分に鍋とおいしい魚が楽しめそうです。
◇
鮨なにわ(福岡市博多区住吉4の6の21、092・473・8448)。