アルバム発売記念のライブで歌う薬師丸ひろ子=11月、東京・六本木、田中聖太郎氏撮影
薬師丸ひろ子が歌手デビュー35年を記念してアルバム「シネマソングス」(ビクターエンタテインメント)を出した。もう35年?という気もするが、俳優としてのキャリアは来年で40年目に入る。アルバムでは自身の心に残っている古今の映画音楽をカバーし、デビュー曲の「セーラー服と機関銃」も新たに歌い直した。
薬師丸は1978年、中学2年生の時に角川映画「野性の証明」に出演。81年には主演映画「セーラー服と機関銃」で主題歌も歌い、歌手デビューした。今作は11枚目のアルバムだ。
歌手としての薬師丸の魅力は、何といってもその声だろう。透明な声質、中音域からファルセットで歌えて、高音まで無理なく伸びる音域の広さ。だが正式に声楽の訓練を受けたわけではない。
「上手になることも大事ですけれど、訓練と自分らしさの境目がとても難しい。これから年をとってうまくなって雰囲気で歌えるようになっても、それは自分じゃないような気がするし……。特殊な、変わった声を持っていてほんとに幸せだと思います」
歌うきっかけは「セーラー服と…