旧アイワ製の再生専用ヘッドホンステレオ「カセットボーイ(HS―P1)」(1981年発売)(ソニー提供)
日本初のラジカセなどオーディオ機器で知られた「aiwa(アイワ)」ブランドが復活する。2008年にソニーが生産を終了したが、同社から商標権を取得した電子機器受託製造(EMS)の十和田オーディオ(秋田県小坂町)が、4月に新会社のアイワ(東京都品川区)を設立。9月にも4Kテレビや携帯音楽プレーヤーなどを売り出す。
製造は中国の工場に委託し、国内の家電量販店や総合スーパーで販売する。テレビは24~55型の5機種で、音質を重視して全モデルにフロントスピーカーを搭載する。発売後1年間で5万台の販売を目指す。4Kの55型は税別13万8千円前後を想定している。国内テレビ市場は20年の東京五輪を控え、買い替え需要で拡大が続く見通しで、旧アイワと同様、手頃な価格帯で市場に再挑戦する。
旧アイワは1951年設立。69年にソニーのグループ会社となった。80~90年代にヘッドホンステレオやミニコンポなどがヒット。手頃でありながら高品質で、ソニーの「ウォークマン」タイプのヘッドホンステレオ「カセットボーイ」は人気を集めた。海外生産にもいち早く乗り出し、世界的なブランドになった。
しかし、デジタル対応への遅れ…