やなせたかしさんがデザインした来年の干支「酉」のお守り=香美市香北町韮生野の大川上美良布神社
漫画「アンパンマン」の原作者の故やなせたかしさん(1919~2013)が最晩年にデザインした十二支のイラストをあしらったお守りを、大川上美良布(おおかわかみびらふ)神社(高知県香美市香北町韮生野〈にろうの〉)がつくった。来年1月1日から1個1千円で授ける。
十二支のイラストは、同神社の甲藤英明宮司(57)が2012年11月、東京都新宿区のやなせさんの事務所を訪問し、社務所建て替え費用の寄付を募りに行った際に依頼したものだ。当初、やなせさんは視力低下のためにイラスト作成の約束はできないとの返答だった。
ところが、翌13年1月、十二支のイラストが同神社近くの香美市立やなせたかし記念館に送られてきた。イラストには手紙が添えられ、「オミクジ、ハンカチ等に利用できると思います。やなせたかしの幸運十二支です」などとつづられていた。
同神社は、来年の干支(えと)「酉(とり)」のお守りを200個、それ以外の干支のお守りをそれぞれ100個ずつ用意した。甲藤宮司は「お守りの干支にはやなせ先生の優しさが表れているので、手に取って見てもらいたい」と話している。(高木智也)