中国の中央銀行、中国人民銀行は7日、2016年12月末の外貨準備高が前月末から410億ドル(約4・8兆円)減って3兆105億ドル(約352兆円)になった、と発表した。減少は6カ月連続。米利上げなどを背景とする人民元安に歯止めをかけようと、人民銀がドルを売って元を買う為替介入を続けていることが主因。過去最大を記録した14年6月末と比べて約4分の3に縮小した。
中国は世界最大の外貨準備高を持つが、最も多かった14年6月末の3兆9932億ドル(約467兆円)と比べると、2年半で約1兆ドル目減りしたことになる。
米国で利上げが続くとの見方などから、中国では資金をドルに移す動きが強まり、対ドルの元相場は下落が続く。人民銀は為替介入で行き過ぎた元安を食い止めようとしているが、昨年11月以降、米大統領選でのトランプ氏当選などでドル高が進行。元相場は今月6日の終値で1ドル=6・933元と、約8年半ぶりの元安水準になっている。