8日、英東部ノーフォーク・サンドリンガムの教会での礼拝に参加するため、教会に到着したエリザベス女王=ロイター
「重い風邪」を理由に、クリスマスと新年の礼拝を欠席した英国のエリザベス女王(90)が8日、数週間ぶりに公の場に姿を見せた。恒例行事をめったに欠席せず、健康を保っていた女王の長期の不調に、一時は重病説も流れていた。
英PA通信によると、女王は8日午前、夫のフィリップ殿下(95)やウィリアム王子夫妻らとともに、滞在中の英東部ノーフォーク・サンドリンガムの教会の礼拝に参加。鮮やかな青色のコートと帽子を身につけた女王は、周囲の助けを借りずに車から降りると、ゆっくりとした足取りで教会に向かった。女王の到着を見守った人々からは拍手が起きたという。
女王は昨年12月、フィリップ殿下と同時期に「重い風邪」を患い、当初21日に予定していたサンドリンガム入りを1日遅らせた。王室によると、女王は1月3日に公務を再開し、勲章授章を行ったが、公の場に姿を見せるのは今回がサンドリンガム滞在中で初めてとなった。(ロンドン=渡辺志帆)