スーパーのノンアルコールビール売り場=大阪市
年末年始、つい飲み過ぎていませんでしたか? 気になる人には、ノンアルコールビールがあります。「最近おいしくなった」と人気も高まっています。
きりとりトレンド 話題の商品を紹介
スーパーやコンビニの酒類コーナーでは、ノンアルコールビールの存在感が増している。国内ビール大手4社は全社この分野で商品を出していて、売り上げも年々伸びている。
サントリービールは、2009年に500万ケース(1ケースは大瓶20本換算)だった市場規模が、16年には約3・5倍の1770万ケースにまで拡大したと推計。今後も増えると見込んでいる。
かつて「甘ったるい」「すぐに飽きる」と言われていた味が、進化しているようだ。各社とも研究や商品開発を重ね、ビールの味に近づけたり、飲みやすくしたりと工夫してきた。
サントリーがノンアルコールビールを月に1回以上飲む1238人にしたアンケートによると、「最近おいしくなった」と思う人の割合は、「そう思う」と「ややそう思う」を合わせて93・3%に達した。担当者は「以前は運転などで『仕方なく』飲む人が多かったが、最近は好んで飲む人も多い」と語る。
商品の幅も広がっている。特に「健康」を前面に出した商品が多く、糖質ゼロやカロリーゼロは当たり前。プリン体もゼロの商品が少なくない。
付加価値はそれにとどまらない。サッポロビールやキリンビールは、糖の吸収を抑えるために食物繊維を配合した商品を出した。サントリーは、女性が好むコラーゲンが入ったものを発売した。アサヒビールは、「アサヒ ドライゼロフリー」をリニューアルし、人工甘味料ゼロの商品を1月下旬から発売する。(岩沢志気)
■血糖値、気になる人に
サッポロビールの「サッポロ プラス」は、特定保健用食品(トクホ)となっている。難消化性デキストリンを原材料に使っているため、糖の吸収をおだやかにする作用があり、食後の血糖値を気にする人に適しているという。昨年11月にはリニューアルし、酸味を減らすことでよりビールに近い味わいとなった。350ml缶の実勢価格は145円前後。
■スッキリした後味
アサヒビールの「アサヒ ドライゼロ」は、心地よいのどごしとクリーミーな泡が特徴で、ビールに近い味を楽しめるという。カロリーと糖質もゼロだ。昨年12月には、食事と合わせやすいスッキリとした後味にするため、従来品より苦みを抑えた。350ml缶の参考価格は147円前後。
■コラーゲンたっぷり
サントリービールの「オールフリー コラーゲン」は女性を意識してつくった商品だ。350mlあたり2千mgのコラーゲンが入っている。カロリーや糖質、プリン体もゼロ。昨年12月のリニューアルで、よりフルーティーな味わいにしたという。350ml缶の参考価格は145円前後。
■脂肪の吸収抑える
キリンビールの「パーフェクトフリー」は、脂肪の吸収を抑えたり、糖の吸収をおだやかにしたりする効果が認められた機能性表示食品だ。カロリーと糖類もゼロとなっている。食事に合わせることを意識しており、スッキリとした苦みとキレのある味わいも特徴だ。350ml缶の実勢価格は147円。
各社のおすすめ商品から選びました。価格はいずれも税込み。
(きりとりトレンド)