フィリピン・マニラで2014年に山梨県韮崎市の整骨院経営鳥羽信介さん(当時32)、15年に同県笛吹市の会社役員中村達也さん(当時42)がそれぞれ銃で撃たれて殺害された事件で、比警察当局は13日、2人の殺害を実行した疑いで、マニラ首都圏ラスピニャス市でカービー・タン容疑者を逮捕した。
マニラ邦人殺害、4容疑者逮捕 山梨県警 保険金1億円
タン容疑者は14年10月、マニラでタクシーに乗っていた鳥羽さんを殺害し、15年9月に、中村さんをマニラの路上で殺害した疑い。鳥羽さんと中村さんは知人同士だった。警察は、タン容疑者がいた家から拳銃1丁と弾薬を押収した。
この事件では昨年5月、山梨県警が日本で男女4人を逮捕し、保険金目的の連続殺人事件とみて捜査本部を設置している。比警察当局は、タン容疑者は、日本の容疑者らが殺人のために雇った「ヒットマン」とみている。日本側の供述内容から、タン容疑者のほかに、別の男1人の関与も明らかになっているという。(マニラ=鈴木暁子)
■「真実を知りたい」
鳥羽信介さんの父和郎さん(63)は「殺人の実行役は捕まらないと思っていたので驚いた。事件解決に向けて一歩前進だ」。中村達也さんの父久信さんは「とても意味がある。なぜ事件が起きてしまったのか、真実を知りたい」と話した。