西日本を中心に２３日～２４日にかけて大雪となり、鳥取県内の国道や高速道で一時、数百台の車が立ち往生した。町などが設けた２カ所に一時、約１００人が避難。孤立化した集落もあった。県によると、除雪などにより２４日夕までに深刻な立ち往生は解消されたが、町内では激しい渋滞が続いた。

「いつになったら動く」鳥取の大雪、立ち往生１５時間超

県によると、平井伸治知事は自衛隊に災害派遣要請をした。同県智頭町の国道３７３号で２３日午後６時ごろから大型車両がすれ違いできない場所ができ始め、２４日午前５時時点で約２００台が立ち往生した。

岡山県境に近い智頭町奥本の国道５３号や鳥取県三朝町の国道１７９号でも計数十台が立ち往生。高速道では一時、智頭町の鳥取自動車道上下線で約１５０台、米子自動車道米子ＩＣ（鳥取県米子市）―湯原ＩＣ（岡山県真庭市）でも約３００台が動けなくなった。

徳島県藍住町では、男性（６１）が運転する軽乗用車が吉野川の堤防上の県道から土手下へ転落し、男性が亡くなった。スリップしたとみられている。岡山県真庭市では、女性（６７）が屋根の下で雪に埋もれて死亡しているのが見つかった。同市では雪下ろし中の男性（７４）が転落して重傷。雪かきをしていた女性（６４）も転倒し、手首を骨折した。

日本道路交通情報センターによると、名神高速上り線では２４日午後６時半現在、米原ジャンクション（滋賀県米原市）から約３５キロの渋滞が発生した。東海道新幹線は２４日の始発から一部区間で速度を落として運行した。

気象庁によると、２４日午後４時現在の積雪は、鳥取県大山町２３１センチ▽同智頭町１０５センチ▽広島県庄原市１２３センチなど。２５日午後６時までの２４時間の降雪量は、多いところで北陸、東北などで４０センチ▽中国２０センチ▽近畿、東海１５センチと予想されている。