シングルス決勝でリターンする錦織=AFP時事
男子テニスのアルゼンチン・オープンは19日、ブエノスアイレスで行われ、シングルス決勝で第1シードの錦織圭(日清食品)は世界ランキング66位のアレクサンドル・ドルゴポロフ(ウクライナ)に6―7、4―6で敗れ、昨年2月のメンフィス・オープン以来となるツアー通算12勝目はならなかった。
世界ランク5位の錦織は、ドルゴポロフの攻撃的なプレーに押されて第1セットをタイブレークの末に落とした。第2セットは第7ゲームでブレークを許し、挽回(ばんかい)できなかった。
■エンジンかかる前に敗北
最後はバックハンドのラリーで打ち負け、がっくりと肩を落とした錦織。ドルゴポロフの攻撃的なプレーばかりが目立つ決勝となった。
過去5戦5勝、1セットも取られたことがない相手に対し、守勢に回る展開が続いた。「いつもより攻めが早かった。バックが弱点だったけど、バックでかなり攻めてきた」。立ち上がりのブレークチャンスを生かせず、その後はイメージと違う相手に押される。タイブレークはリターンから攻め込まれて失い、第2セットも流れを変えられなかった。
気温は約30度で日差しも強かった。準決勝まで日が落ちてからの試合が続いた錦織にとって厳しい暑さだったかもしれない。それにしても、本格的にエンジンがかかる前に負けたような試合。「自分のテニスにいつもより伸びがなかった」と認めるしかなかった。
ツアー大会の決勝はこれで6連敗。優勝から1年余りも遠ざかるが、「決勝まで来られているのは事実。続けていけばいつか結果はついてくる」と言う。すぐに始まる次戦のリオ・オープンへ気持ちを向けた。(時事)