名古屋市のアパートで2014年に女性(当時77)を殺害し、12年には同級生2人に硫酸タリウムを飲ませたとして、殺人や殺人未遂などの罪に問われた元少女(21)の裁判員裁判が27日、名古屋地裁であった。タリウム事件での殺意や元少女の刑事責任能力など、主な争点をめぐって検察、弁護側が意見を述べる中間論告・弁論があった。 「タリウム事件の一部始終聞いた」 元少女の妹が証言 元少女は、タリウム事件の殺意を否認している。 検察側は「犯行は科学的な観察と言えず、苦しむのを見るのが主目的だった」と指摘。元少女が犯行後に妹から「死んだらどうするの」と問われて「別にいい」「致死量より多く入れた」などと語ったとして、「死ぬ危険性が高いと分かっていた。死んでも構わないと思って投与しており殺意は認められる」と訴えた。 最大の争点の責任能力については、元少女が年齢を偽ってタリウムを購入し、うそを言って被害者を呼び出して投与するなど、各事件で「計画性が見られる」と主張。名古屋での殺害事件後には妹に血のついた衣服を洗わせるなど「自分を守る行動を取った」と述べた。 その上で弁護側の精神鑑定について「個別の事件を検討せず、不適切な手法」と非難。「精神障害の影響は限定的で、完全責任能力が認められる」と主張した。 弁護側は、人の死に興味が偏る発達障害と、双極性障害の躁(そう)状態が重なったため「自由な意思が完全に阻害され、他の行動を選択する余地がなかった。責任能力は認められず無罪」と反論。タリウム事件も観察目的であり、これらの障害の影響で「死亡する可能性を意識できなかった」と殺意も改めて否定した。 元少女は高校2年生だった12年5月、仙台市内で中学時代の同級生女性のジュースにタリウム約0・8グラムを混入。高校の同級生男性(20)には同年7月までに計2回、ペットボトルに計約1・2グラムを混入してそれぞれ飲ませ、2人を殺害しようとしたとされる。名古屋大入学後の14年12月には自宅で森外茂子(ともこ)さんを殺害したなどとして起訴された。 |
元少女、犯行後「死んでも別にいい」 検察側が中間論告
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
外交部「対豪州投資急減の原因は豪州側が真剣に省察すべき」
米の「2021会計年度国防権限法」成立に中国側が厳正な申し入れ
カナダ軍艦の台湾海峡通過で中国側が厳正な申し入れ
道に迷った中国兵をインド側が引き渡す
米「中国軍事・安全保障発展報告書」に中国側が厳正な申し入れ
アフリカで大量のゾウが謎の死
「死んでも死にきれない」 強制不妊、熊本の男性提訴へ
「安倍晋三記念小学校」森友側が説明 財務省記録に記載
アメフト関学大選手側が被害届提出 日大タックル問題
殺人・タリウム事件、被告側が上告 無期懲役判決に不服
再審開始決定の「大崎事件」、検察側が特別抗告の方針
切断遺体事件、姉に懲役18年求刑 検察側「犯行悪質」
「佐川氏の国会招致は必要ない」自公が一致 野党は要求
過労で命絶った28歳 訴訟を経ず遺族と会社側が和解
JASRACの徴収、先送りへ 音楽教室側が裁定を申請
安倍首相の平昌出席「難しい」 日本側が「駆け引き」
市川一家殺害など2人の死刑執行 1人は犯行時に未成年
犯行時は未成年の死刑執行、永山元死刑囚以来20年ぶり
寂聴さんが語るいのち 「死んだら誰にも会いたくない」
トランプ政権をオバマ前政権の新設局側が提訴 人事巡り
「共産と連携、死んでも…」 前原氏、最後の代表を決意
NY暴走テロ容疑者、「気分が良い」と供述 IS旗要求
NY暴走テロ、「ISに代わり実行」メモ 8人が犠牲
トランプ氏「弱み」記載文書、ヒラリー氏側が資金提供か
「薬剤を過剰投与」高校生死亡 両親に和解金1億円