7日、米軍のミサイル攻撃後に撮影されたシリア・シュアイラート空軍基地の北西部側の衛星写真(米デジタルグローブ社提供)=AP
シリア・アサド政権軍の空軍基地を標的にした米軍のミサイル攻撃をめぐり、被害状況などの説明で米国と政権側が食い違っている。死者は確認されていないとする米国に対し、アサド政権側は民間人を含む15人が死亡したとしている。また、米国は発射した59発すべてが基地に着弾したとするのに対し、同政権を支援するロシアは23発としている。
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米国防総省によると、米軍はシリア時間の7日未明、地中海上の駆逐艦から、中部ホムス近郊にあるシュアイラート空軍基地を標的に巡航ミサイル「トマホーク」を発射。計60発のうち、発射に失敗した1発を除く59発が着弾し、戦闘機約20機のほか、武器庫、給油施設などを破壊もしくは損傷させたとしている。
一方で同省高官は、攻撃でロシア側に被害が出ないよう細心の注意を払ったと強調。基地には最大100人のロシア兵が駐留しているとみて、ロシア軍の施設や同軍戦闘機が駐機している場所は攻撃対象から外した。また、化学兵器が貯蔵されている可能性がある場所も攻撃しなかった。高官は「周囲に民家はないが、ロシアの存在があるのでリスクを冒したくなかった」と述べた。
これに対し、アサド政権軍は7日、基地への攻撃で軍兵士6人が死亡、多数が負傷し、物的損害も大きいと発表した。衛星テレビ局アルジャジーラは、死者には軍高官も含まれると伝えた。またシリアの国営通信は周辺住民の情報として、ミサイルが民家に着弾し、子ども4人を含む民間人9人が死亡したと伝えた。
またロシア国防省は、59発の…