東京都の豊洲市場問題について、市場用地取得の交渉を担当した浜渦武生・元都副知事が１０日、都庁で記者会見し、都議会の調査特別委員会（百条委員会）で「偽証をした」との指摘を否定した。用地の所有者だった東京ガスと交渉についての基本合意をした２００１年７月以降は「関与していない」と改めて説明するなど、百条委での主張を繰り返した。

浜渦元都副知事の「偽証」検証へ 百条委員会

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浜渦氏は、交渉初期の００～０１年に石原慎太郎都知事（当時）の指示で東ガスとの交渉を担った。その経緯を聞くため、今年３月１９日に百条委で証人喚問されたが、その後に喚問された元都幹部の証言などと食い違いがあり、都議らが偽証の可能性を指摘。それに反論するため、会見を開いた。

百条委では、０１年７月以降の交渉について、０３年に当時の都幹部が浜渦氏に指示を仰ぐために出したとされる文書が示された。また、別の元都幹部が「浜渦氏が全責任を負っていた」と証言した。

これらについて浜渦氏は会見で「０１年７月以降は石原知事から担当を外された」と説明。その後は経緯を担当者に説明したことはあるが、指示は出していないとし、指示を仰ぐ文書については「記憶にない」などと話した。

約１時間の会見では、指示しなかったことの証明する責任があるのではないかと質問され、「今朝、ごはんを食べていないというのをどう立証する？ うそをついていると言う方が立証すべきだ」と語気を荒らげる場面もあった。百条委から再喚問を求められれば応じる意向も示した。

浜渦氏の証言について、都議会は偽証と認定するかどうかを検討している。２６日にも方針を決める見通し。偽証を認定した場合、捜査機関に刑事告発する可能性もある。