「2017北京・日本映画週間」の開幕を記念し、舞台あいさつした監督や俳優ら=17日、中国・北京、延与光貞撮影
16日に始まった北京国際映画祭に合わせ、日本映画を紹介する「2017北京・日本映画週間」の開幕イベントが17日、北京市内であった。今年は日中国交正常化から45周年。北京での日本映画週間は2年連続となり、日中関係の改善傾向を示す形となった。
開幕式には中国で映画産業を管理する国家新聞出版広電総局の担当者も出席し、「中国の観衆が映画を通して日本の社会、風俗、人情を知り、両国の友好が深まることを期待している」とあいさつした。
23日まで、大森青児監督の「家族の日」など6本を上映する。主演の伊原剛志さんは舞台あいさつで「家族の絆を描いており、きっと中国のみなさんにも理解してもらえると思う」と話した。「おくりびと」が好きだという梁海音さん(24)は「欧米とは違う淡い色使いの画面や、人間の本質を描き出すところが日本映画の魅力」と語った。
一方、今年の北京国際映画祭には、韓国映画が1本もない。韓国メディアによると、7回目の同映画祭で韓国映画が上映されないのは初めて。昨年は5本上映されたことを考えると「異常事態」だ。韓国メディアは「米軍の高高度迎撃ミサイルシステム(THAAD)の韓国配備に反発する中国当局の意向が影響している」と報じている。(北京=延与光貞)