政府は18日、今年9月に任期満了を迎える田中俊一・原子力規制委員長(72)の後任に更田豊志(ふけたとよし)・委員長代理(59)を昇格させる国会同意人事案を衆参両院の議院運営委員会理事会に示した。田中氏の片腕として新規制基準作りや審査を主導してきた更田氏が後任に就くことで、電力会社に対し安全対策を厳格に求める審査姿勢は引き継がれるとみられる。
原子力規制委員長に更田氏 政府、人事案を国会に提示
また、新たな規制委員に山中伸介・大阪大副学長(61)を起用する人事案も示された。更田氏の任期は5年、山中氏は更田氏の任期を引き継ぎ3年となる。人事案は衆参両院の本会議で与党の賛成多数で同意され、承認される見通し。
更田氏は水戸市出身で、東京工業大卒。旧日本原子力研究所で事故時の核燃料の挙動など安全工学を研究してきた。2012年の規制委発足時に委員就任。東京電力福島第一原発の廃炉監視チームや原発の設備の審査を率いてきた。
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