暴行を受け、頭から血を流すディミトリス・ペロスさん(2016年2月、ギリシャ・アテネ、ペロスさん提供) 報道への敵意が、世界各地であらわになっている。その根に何があるのか。2人が殺傷された朝日新聞阪神支局襲撃事件から30年になるのを前に、記者が攻撃されたギリシャやフィリピン、メキシコ、香港で取材した。 報道の自由「悪化」過半数 155団体 朝日新聞調査 特集:阪神支局襲撃から30年 タイムライン:記者襲撃、あの夜から ■ギリシャ、黒覆面の男が… 昨年2月、ギリシャの首都アテネ。中心地の大通りを、年金カットに抗議する人たちが進んでいく。取材していたラジオ局「アテネ9・84」の記者、ディミトリス・ペロスさん(40)は列にいた黒覆面の男に、記者かどうか尋ねられた。 「そうだ」と答えると、「こいつはジャーナリストだ!」と指をさされ、突然角材で頭を殴られた。半日後、目を覚ました病院で医師から告げられた。「打ちどころが悪ければ、命を落としていた」 ギリシャでは2009年、政府による巨額の財政赤字隠しが発覚。それが引き金になり、経済危機が起きた。政府は欧州連合(EU)などの求めに応じて、歳出削減や年金カットを実行。国民の生活は苦しくなり、失業率も上がった。以降、政府に抗議するデモが頻発するようになった。 長年放漫な財政を続け、危機を招いた政治家と並び、批判の的になったのはジャーナリストだった。「ジャーナリストが怠慢で真実を伝えなかったから、危機に陥ったと国民は考えている」。ペロスさんは自身への暴行もメディアへの不信感の高まりゆえに起きたと思っている。 その不信感を裏付けるデータがある。ギリシャの大学などが昨年実施した調査で「ジャーナリストを信頼している」と答えた人はわずか11%だったという。 事件取材を担当しているペロスさんは、記者を狙った事件をしばしば見聞きする。有名なテレビキャスターが飲食店で殴られた。ボディーガードを付ける記者が増えた。ネットのサイトに名指しで「容赦しない」「覚えておけ」と書き込まれている――そんな話だ。 「国民の怒りはわかる。メディアは本当の経済状態を知らせていなかった。でもそれは誰も都合の悪い話を聞きたくなかったからだ」 |
こいつは記者だ!頭に角材 報道に敵意、世界で噴き出す
新闻录入:贯通日本语 责任编辑:贯通日本语
相关文章
中国の隷書金貨が「コイン・オブ・ザ・イヤー」を受賞
アルツハイマー病の経皮吸収パッチ、中国で初めて処方される
中国の研究チーム、アルツハイマー病治療のリード化合物を発見
中国最新のパワードスーツを試着
アルツハイマー病の大叔母のためにデバイス「忘れな草」を発明した15歳少年
2021年丑年の記念コインが15日に発行 最高額面156万円
アルツハイマー病、5-7年前に予測可能に
中国製の中核部品PF6コイル、仏の国際熱核融合実験炉の現場に到着
もがく姿、かっこいい 「松坂世代」森本稀哲さんエール
「半端ない」大迫は相撲も強い 監督「なんだ、こいつ」
コインハイブ採掘「悪いことなの?」 サイト運営者語る
元スター選手・ドイツは長期政権の伝統 W杯各国の監督
日大コーチ「潰してこいと言ったのは事実」 会見詳報1
就活スーツは必要?朝日採用チームの提案に共感や戸惑い
「新井さん帰ってきたので何かが起こる」 コイ打線復活
盛岡冷麺、ルーツは平壌冷麺 「冷麺を友好の懸け橋に」
推しのコイ、ひそかにあだ名 濃い顔の君は「人面くん」
仮想通貨「相対取引」装い1.9億円詐取容疑、7人逮捕
球児の試合前挨拶、ルーツは仙台 野球反対論への対抗策
仮想通貨、一獲千金を夢見たが…規制強まり将来性は?
ウィルキンソン、ルーツは兵庫の炭酸泉 歴史は明治から
コイの「カープちゃん」、メタボ心配? エサもらい過ぎ
コインチェック装う詐欺注意 メールや電話で送金求める
コインチェック、補償の時期未定 業務正常化、見通せず
高橋大輔さん、平昌記念コインPR「金メダル目指して」