韓国中央選挙管理委員会は7日、大統領選を巡る9日の投開票作業について明らかにした。開票率が70~80%に届く10日午前2~3時ごろに大勢が判明する見通し。10日午前8~10時に当選人を確定する委員会を開き、正式に19代韓国大統領が誕生する。
韓国、踊る大選挙戦 20年前解禁「新鮮さない」批判も
韓国で進む「超高速」高齢化 6割が年金ゼロ
特集:韓国大統領選挙
今回の大統領選では、不在者投票率が26・6%に達し、有権者の強い関心をうかがわせている。投票率は、李明博元大統領が当選した前々回が63%、朴槿恵前大統領が誕生した前回が75・8%だった。
一方、投開票日前、最後の日曜日となった7日、各有力候補は都市部や支持基盤となる地域を回り、支持を訴えた。
最大野党、共に民主党の文在寅(ムンジェイン)氏は、6日に大規模な山林火災に見舞われた江原道(カンウォンド)を訪れて、避難民たちを慰労した。忠清道(チュンチョンド)を経て、進歩勢力の基盤、全羅南道光州(チョルラナムドクァンジュ)市に向かった。第2野党、国民の党の安哲秀(アンチョルス)氏も予定を変更し、江原道の山林火災現場を訪問。午後、ソウル市内を遊説して歩いた。
与党、自由韓国党の洪準杓(ホンジュンピョ)氏は4月まで知事を務め、保守勢力が強い南東部の慶尚南道(キョンサンナムド)を遊説した。同道の病院に入院中の元慰安婦を訪れ、カーネーションを贈って慰労。記者団に対して「10億円をもらって行動するのは過ちだ。外交条約でもなく、合同宣言に過ぎない」と述べ、改めて日韓慰安婦合意を批判した。(ソウル=牧野愛博)