首相夫人付職員のファクスをめぐる説明の違い
森友学園(大阪市)への国有地売却問題で、安倍晋三首相の妻、昭恵氏に付く政府職員は2015年秋、なぜ財務省に問い合わせ、その結果を学園側にファクスしたのか。学園の籠池泰典前理事長が朝日新聞のインタビューで、職員の行為が「昭恵氏の指示だった」との見方を示した。政府のこれまでの説明とは食い違っている。
特集:森友学園問題
職員は15年秋、籠池氏の求めで、土地の定期借地契約や、ごみの撤去費用の支払いなどについて財務省に問い合わせ。同年11月に結果を籠池氏にファクスで知らせた。この行為が翌年6月に鑑定価格の1割あまりの値段で結ばれた売買契約に影響を与えたのかが焦点となっている。安倍首相は、国有地の取引について「私も妻も全く関与していない」と説明している。
籠池氏のこれまでの説明では、定期借地契約の期間を延ばせないかと考え、15年10月に昭恵氏の携帯電話に連絡。「ちょっと急ぎます」と留守番電話を入れた。すると、職員から電話があったという。
籠池氏の8日のインタビューでの説明では、職員はこの電話で「お急ぎのようなので連絡をしてほしいということでした」と話したといい、昭恵氏の代わりに連絡してきたと籠池氏は認識したという。
籠池氏のこれまでの説明では、…