自動車部品大手タカタは10日、2017年3月期の純損益が795億円の赤字だったと発表した。赤字は3年連続。欠陥エアバッグ問題への対応で特別損失が1329億円に上った。財務基盤の悪化が続くなか、「法的整理」を視野に入れた事業再生の枠組みづくりが大詰めを迎える。
タカタ製エアバッグ問題
売上高は前年比7・7%減の6625億円、営業利益は同7・5%減の389億円。自己資本比率は前年の27・5%から7・0%まで下落した。1月に米当局との間で罰金や被害者への補償など計10億ドル(1121億円)の支払いで合意しており、関連の特別損失が975億円に上った。
タカタは経営再建に向け、リコール費用の大半を肩代わりする自動車メーカーや、支援企業候補となった米自動車部品メーカーなどと協議中だ。関係者の話し合いによる私的整理を望むタカタに対し、車メーカーには裁判所が関わる法的整理を求める声が強く、調整は難航。再建計画づくりは大幅に遅れている。
米当局と合意した10億ドルの…