16日の東京株式市場は、日経平均株価が一時、1万9998円49銭まで上昇し、1年5カ月ぶりとなる2万円の大台まであと一歩に迫った。その後、上げ幅を縮小し、午前の終値は、前日終値より6円42銭高い1万9876円27銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は、同0・95ポイント高い1580・95。
前日の米国株の値上がりと、サウジアラビアとロシアが原油減産の延長に向けて合意したことなどが投資家に好感された。米朝の決定的な対立が回避され、5月上旬に仏大統領選で親欧州連合(EU)のマクロン氏が勝利した後、日経平均は今年の最高値を相次いで更新している。
市場では「投資家のリスク回避の心理が後退しており、瞬間的に2万円を突破するのは時間の問題だ。ただ、北朝鮮がミサイルを発射したことで、再び地政学リスクが高まる可能性もある」(三井住友アセットマネジメントの石山仁氏)との声が出ている。
一方、東京外国為替市場の円相場は、小幅な値動きとなっている。正午時点の対ドルは、前日午後5時より20銭円高ドル安の1ドル=113円44~45銭。対ユーロは、同30銭円安ユーロ高の1ユーロ=124円64~66銭。(筒井竜平)