新潟県柏崎市の桜井雅浩市長は1日、東京電力柏崎刈羽原発の7基のうち、原子力規制委員会が審査中の6、7号機を再稼働させる条件として、1~5号機の廃炉に向けた計画を2年以内に示すよう東電に求める考えを示した。廃炉を前倒しすることで「地元が廃炉ビジネスへ取り組む展望が開ける」と説明している。
再稼働申請書、ベント使用の地元了解を削除 東電
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桜井氏はこの日の定例会見で「7基が集中立地するのは多すぎる。東電が1~5号機の廃炉計画を2年以内に示さなければ、6、7号機の再稼働を認めない」と語った。さらに「7基すべて稼働している状況は私の頭の中にはない。早く廃炉に着手して市民を安心させてほしい」と求めた。近く市議会に諮り、正式に要請するか検討するという。
桜井氏は昨年11月の市長選で、再稼働を条件付きで容認する立場を掲げて当選した。だが、東電が柏崎刈羽の免震重要棟の耐震性不足を把握しながら原子力規制委に報告しなかった問題が今年2月に発覚し、大詰めにきていた審査は先行きが見えなくなった。地元経済界からは雇用や消費が細るとの不満が出ていた。
東電が5月にまとめた再建計画…