撮影に使ったスマートフォン
準天頂衛星「みちびき2号」を載せたH2Aロケット34号機が1日朝、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられました。こうしたロケットの打ち上げを、多くの人々が持っているスマートフォンで撮れないか――。3月までカメラマンをしていたデジタル編集部員が、試行錯誤しながら挑戦してみました。
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ロケットの撮影は一般的に、現場周辺に近づけないため、超望遠レンズを使って撮影します。
一方、近くから撮る場合は無人カメラの出番です。遠隔操作のカメラや、音と光を感知してシャッターを切る無人カメラなど、様々な技術が使われています。
朝日新聞社でも、ヘリコプターからの空撮に加え、地上からは高校野球のセンターからバッターを撮るのにも使う800ミリのレンズを使って、迫力のある写真や映像を撮っています。
今回、こうしたプロ向けの機材ではなく、カメラつきのスマホと単眼鏡を使って、ロケットの撮影にチャレンジしてみました。
この組み合わせの原理は簡単です。老眼鏡越しにスマホで撮影すると大きく見えるのと同じように、単眼鏡をスマホのレンズに押し当てて撮影すれば、スマホが望遠レンズ付きのカメラになります。スマホに直接単眼鏡をくっつけてしまってもいいのですが、普段の使用や持ち運びに不便が生じるので、今回は汎用(はんよう)のアダプターも用意しました。
難しいのはスマホのレンズと単眼鏡をまっすぐに取り付けること。微調整しながら慎重に取り付けます。
スマホにはオートフォーカス機能がついている場合がほとんどですので、ピント合わせはスマホ任せで大丈夫。もしピントが合わない時は単眼鏡のリングを回してピント合わせをしてください。
ただ、望遠レンズ付きのカメラなので手振れが心配です。三脚を使用するのが無難です。三脚のネジ穴がない場合は、メスネジを適当なところに接着したり、三脚穴がついたクランプを取り付けたりしてみましょう。(高橋雄大)