ラグビー日本代表として初出場した庭井祐輔=日吉健吾撮影
(10日、ラグビー リポビタンDチャレンジカップ 日本代表33―21ルーマニア代表)
フッカー庭井祐輔(キヤノン)が日本代表デビューを果たした。「試合前に国歌を歌った時、やっとこの舞台に立て、いろんな思いが混ざって目頭が熱くなった」。25歳での初キャップだ。
ラグビー日本、ルーマニアに勝利 山田・福岡らトライ
神戸市西区で育った。阪神大震災は3歳の時、身近にあまり被害はなかったが、幼くても忘れることのない出来事だった。ラグビー界では神戸製鋼が7年連続日本一を達成した直後、亡くなった平尾誠二さんが引っ張ったチームがラグビー人気を支えていた。
国内でしばらく低迷したラグビー人気は、2015年ワールドカップ(W杯)での日本代表の活躍で再び火がついた。昨春の熊本地震の後、庭井が所属するキヤノンはトップリーグ(TL)開幕戦を同じ会場で戦った。バックスタンドはまだ、震災の影響で閉鎖されていた。庭井は昨季のTLでの活躍が認められ、日本代表強化の柱となるスーパーラグビーのサンウルブズに加わった。そこでも、安定した力を発揮し、桜のジャージーに袖を通せた。
「僕らはいい試合をして、ラグ…