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レクサス、旗艦セダンLS刷新 クーペスタイルに大変身

トヨタ自動車は26日、高級セダン「レクサスLS」の5代目となる新型を国内初披露した。旗艦車種としては異例の11年ぶりとなる全面改良で、走行性能や予防安全性能を大幅に向上。デザインもクーペ風に一新し、スポーティーな性格付けを狙う。


LSはレクサスブランドの最上級4ドアセダン。国内では同ブランド導入以前の3代目までトヨタ・セルシオとして売られ人気を博した。特に1989年に登場した初代は、バブル経済期ならではのぜいたくな造りで突出した静粛性を誇り、メルセデス・ベンツSクラスなど欧州メーカーの独壇場だった高級大型セダン市場に国内メーカーが食い込む嚆矢(こうし)となった。しかし、レクサスがSUV(スポーツ用多目的車)や小型ハッチバックの投入などラインナップの拡充に努める一方で、2006年に4代目となったLSは全面改良が見送られ続け、市場での埋没感が強まっていた。


新型は、今年3月に発売された2ドアクーペ「LC」で先行投入された低重心の新設計プラットフォームを採用。また、初代以来の自然吸気V8エンジンを捨てて3.5リッターV6ツインターボに置き換え、近年のトレンドであるダウンサイジングを実現した。さらに、自動操舵(そうだ)で衝突回避する先進的な運転支援システムを備え、ライバルの欧州勢に後れを取っていた予防安全性能も進化させた。


なかでも、これまでのモデルと一線を画す大きな変化といえるのが、セダン離れしたスポーティーなスタイリング。ファストバックのポルシェ・パナメーラを思わせる低く伸びやかなプロポーションに、中国市場を意識したと思われる彫りの深い造形を施した。開発に際して、豊田章男社長からは「初代LSの衝撃を超えるクルマを」という注文があったという。旭利夫チーフエンジニアは「セダンやクーペというカテゴリーを超えた、唯一無二の存在感」と強調。法人需要も多かった旧来のフォーマルなキャラクターから、積極的に運転を楽しめるパーソナルセダンへのイメージチェンジを狙う。


発売は今年秋以降を予定。想定価格は未発表だが、安全装備の充実などで、800万円台からの現行型よりも高くなるとみられる。(北林慎也)


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