総務省が5日に公表した人口調査をもとに、今月16日以降の衆院選から適用される新しい区割りの「一票の格差」を試算すると、最大で1・955倍にとどまることが分かった。今年1月1日時点では、格差を2倍未満にするとした新区割りの目標内に収まった。
朝日新聞の試算では、最も人口が少ない鳥取1区(28万4574人)を1とすると、人口が最も多い静岡5区(55万6405人)との格差が最大の1・955倍になった。格差が大きいトップ10には、東京と神奈川の選挙区が三つずつ、静岡、兵庫、福岡、京都の選挙区が一つずつ入った。
衆院の一票の格差をめぐっては、2009年以降の3回の衆院選ではいずれも格差が2倍を超え、最高裁が違憲状態と判断した。こうした司法判断を踏まえ、先の通常国会で、小選挙区の定数を「0増6減」した上で、選挙区の線引きを見直す内容を盛り込んだ改正公職選挙法が成立した。
参院選については、議員1人あたりの人口が最少の福井県(39万1115人)と、最多の埼玉県(119万9097人)を比べると、最大格差は3・066倍だった。前年16年の試算3・043倍よりやや拡大。格差が2倍超の選挙区は21で前年と同数だった。
最高裁は、参院選でも最大格差…