2014年に神戸市内で女性に性的暴行を加えたとして、兵庫県警は、神戸市兵庫区福原町、風俗店従業員深田亮容疑者(32)を強姦(ごうかん)容疑で17日に逮捕した。当時女性からの告訴がなく県警は事件化を見送っていたが、7月に施行された改正刑法で、起訴に被害者の告訴が必要な「親告罪」の規定が撤廃されたため、逮捕に踏み切ったという。
兵庫署の発表によると、深田容疑者は14年9月21日未明、神戸市内の集合住宅の駐輪場で帰宅途中の20代女性を強姦した疑いがある。容疑について「話したくない」と供述しているという。
女性が被害届を出し、県警が捜査。遺留物などから深田容疑者の容疑が浮かんだが、女性は告訴せず、継続捜査としていた。法改正で施行前の事件でも被害者の告訴が不要になり、県警は女性に改めて意見を聞き、逮捕したという。
法改正で強姦罪の名称は「強制性交罪」に改められて法定刑の下限が懲役3年から同5年に引き上げられたが、施行前の事件には以前の強姦罪が適用される。