母親と子どもたちの遺体が見つかった県営アパートの1階付近(右)を調べる捜査員ら=6日午前8時56分、茨城県日立市田尻町2丁目、朝日新聞社ヘリから、相場郁朗撮影
6日午前5時過ぎ、茨城県警日立署に、男が「(自宅に)火をつけてきた」と自首してきた。警察官が現場を確認したところ、男の自宅の県営上田沢アパートの1室が燃え、焼け跡から女性1人、男児4人の遺体が見つかった。意識不明で病院に搬送された女児1人も死亡した。
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県警は、自首してきた茨城県日立市田尻町2丁目、自称会社員の小松博文容疑者(32)を殺人容疑で緊急逮捕し、発表した。捜査関係者によると「家族を刺してきた」と話したという。
日立署などによると、死亡が確認されたのは、小松容疑者の妻(33)、小学6年の長女(11)、長男(7)、次男(5)、双子の三男(3)と四男(3)の計6人とみられる。小松容疑者の逮捕容疑は6日午前4時半ごろ、自宅で、長女を殺害したというもの。長女の遺体には鋭利な刃物によるとみられる複数の刺し傷や切り傷があった。小松容疑者は長女の殺害容疑を認めているほか、他の5人の殺害もほのめかしているという。火災は午前5時48分に鎮火した。
現場のアパートは、鉄筋コンクリートの3階建てで、和室2室を含む2LDK。同署によると、家族6人は2部屋ある和室の1室で、倒れた状態で見つかった。
近所の女性(32)によると、小松容疑者は7年ほど前に県営アパートに入居。当時は夫婦と子ども2人の4人家族だったが、その後、子どもが増え、現在は7人暮らしだった。家族で車で外出したり、近所の公園で遊んだりする姿を見たこともあるといい、「家族の間でトラブルがあるようには見えなかった」と話した。小松容疑者の勤務先の同僚は「6月に入社した。いろんな仕事を転々としていると言っていた」と話した。
現場はJR日立駅から北約4キロにある住宅街で、県営アパートの建物が並んでいる。(比留間陽介、箱谷真司)