大島理森氏
自民党は、新しい衆院議長に大島理森・前議長(71)を再選させる方針を固めた。安倍晋三首相(党総裁)が、天皇陛下の退位を控え、国会での議論を主導してきた大島氏の続投が望ましいと判断した。特別国会が召集される来月1日に、衆院本会議で選出される見通しだ。
大島氏は2015年4月、町村信孝議長(当時)の病気療養による辞任を受けて就任した。衆院議長は与党の第1会派から選ばれ、衆院選ごとの「1期」で交代するのが慣例だが、2019年3月31日で最終調整中の退位を考慮して異例の対応をとる。
衆院議長は、退位日決定にも関与する「皇室会議」のメンバー。退位を実現する特例法の各党・会派の協議を取りまとめた大島氏を続投させ、準備を円滑に進める狙いがある。
大島氏は衆院青森2区選出で当選12回。自民党幹事長や国対委員長、農林水産相などを歴任した。