大阪市阿倍野区昭和町1丁目のマンションの一室で10月26日に白骨化した女性の遺体が見つかった事件で、大阪府警は16日、かつてこの部屋に住んでいた住所不定、無職河本智旭(ともあき)容疑者(28)を殺人容疑で逮捕し、発表した。容疑を認めているという。
大阪のマンション遺体「自分も死ぬ」とメモ 男性が不明
マンションベランダに白骨遺体 若い女性の可能性 大阪
捜査1課によると、女性は堺市出身の比楽あゆみさんと判明。比楽さんは2010年12月10日に河本容疑者と浪速区役所を訪れたのを最後に行方不明になっており、府警がDNA型鑑定で遺体の身元を調べていた。比楽さんは河本容疑者の1学年上で、2人は高校時代から交際していたという。
同課によると、河本容疑者は10年12月~11年ごろ、比楽さんを殺害した疑いがある。司法解剖したが死因は不明だった。河本容疑者は「首を絞めて殺した」と話しているという。
府警は死体遺棄容疑の公訴時効(3年)が成立している可能性が高いとして同容疑での立件は断念した。
捜査関係者によると、部屋には「(比楽さんの)首を絞めて殺した。心中しようとしたが、自分は死にきれなかった」などと書かれたメモが残されていた。16日朝、阿倍野区松崎町4丁目の24時間営業の飲食店に1人でいるところを府警の捜査員が発見。所持金は70円だった。
同店の女性店員は「朝7時ごろに(捜査員とみられる)私服の男性数人が来店し、奥の席で眠っていた若い男を起こして連れて行った。素直に従っている様子だった」と話した。