大阪府寝屋川市のマンションで、バケツにコンクリート詰めにされた乳児とみられる4人の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された斉藤真由美容疑者(53)が「(乳児は)以前の自宅で1人で産み、自分で死なせた」と供述していることが捜査関係者への取材でわかった。府警は、乳児を何らかの方法で死なせた後にバケツに遺棄した可能性があるとみて、慎重に捜査している。
捜査1課によると、斉藤容疑者は1992~97年ごろ乳児4人を出産し、遺体を当時住んでいた寝屋川市の自宅に放置したと説明。2015年夏ごろ、現在の同市の自宅マンションに移し、押し入れの中に放置したとして、乳児1人に対する死体遺棄容疑で21日に逮捕された。
捜査関係者によると、斉藤容疑者は容疑を認めたうえで、「金銭的に余裕がなく、育てられないと思った」と説明。さらに4人の乳児が死亡した経緯についても、いずれも死産ではなく、産んで間もなく自分が死なせたとの趣旨の説明をしているという。
乳児4人の父親はいずれも当時の同じ交際相手だったと説明。斉藤容疑者の以前住んでいた家の近所の知人女性(72)は取材に対し、「(斉藤容疑者は)当時、おなかが大きくて妊娠している様子だったが、数日後に会った時はおなかはへこんでいた。赤ちゃんはいなかったので不思議に思った。他にも同じようなことが2、3年に1回の割合で3回あった」と話した。
捜査関係者によると、府警は21日、見つかった計四つのバケツのうち一つのコンクリートを崩し、バケツの底に白骨化した遺体があるのを確認。残る三つのコンクリートについても順次解体する。府警は、「自分で死なせた」とする供述の詳細を聴くとともに、死体遺棄罪の公訴時効(3年)にかかるかどうかなども慎重に調べる。