2131試合連続出場の世界新記録を達成し、花束を手にした衣笠祥雄さん=1987年6月13日、広島市民球場
「鉄人」と呼ばれた広島カープOBの衣笠祥雄さんの訃報(ふほう)に接し、衣笠さんを知る関係者からは悲しみの声が続いた。
【特集】衣笠祥雄さん死去
カープファンで衣笠さんと親交があった司会者の久米宏さんは「先週、衣笠さんの解説を聴いていました。ほとんど声が出ていないので、心配していました。どこでお目にかかっても、つい2人だけで盛り上がってしまい、心拍数は上がりっぱなしでした。カープの鉄人です。僕より2歳若いのです。鉄人に死なれたら、本当に困るのです」とコメントを寄せた。
ともに広島県出身のお笑いコンビ「アンガールズ」の田中卓志さんと山根良顕さん。2人にとっても、衣笠さんは広島の象徴的な存在だった。
コメントを寄せた田中さんは「あまりに突然な訃報(ふほう)。驚きと悲しみで一杯です」。記憶に残っているのは、小学生の時に初めて旧広島市民球場にカープの試合を見に行ったときのことだ。「衣笠さんが連続試合出場世界記録に到達する直前の試合でした! 父親から『衣笠はすごい人じゃけぇの!』と教えてもらって、子供ながらにそんな人がいるんだと思って、カープの試合を欠かさずみるようになりました」
芸人になってからも何度も仕事で一緒になったといい、「とても優しくユーモアにあふれた方で、僕みたいな芸人にも優しく接してくださったのを覚えています。鉄人と呼ばれた衣笠さんがお亡くなりになるということがまだ信じられない。安らかにご永眠されますよう、ご冥福をお祈りします」と締めくくった。
相方の山根さんは「いつもお仕事で会う時は、頑張ってるねって言ってもらって優しくて愛のあふれる方でした。解説でも、どの選手にもリスペクトと愛を持っていた。僕たちも人へのリスペクトを忘れないようにしようと思います」と別れを惜しんだ。