千葉県東葛飾土木事務所に家宅捜索に入る同県警の捜査員=24日午前9時38分、白見はる菜撮影
千葉県東葛飾土木事務所(同県松戸市)の前所長らが県発注工事の予定価格などを不正に漏らしたとして逮捕された事件で、県警は24日朝、官製談合防止法違反などの疑いで同土木事務所と県庁(千葉市中央区)の県土整備部建設・不動産業課の家宅捜索を始めた。県警は関係資料を押収・分析して、事件の全容解明を目指す方針だ。
千葉県幹部職員2人を逮捕 入札情報漏らした疑い
官製談合防止法違反の疑いで逮捕されたのは、3月まで同土木事務所の所長だった佐藤政弘(58)と維持課長だった佐藤好明(51)の両容疑者。松戸市の建設会社「岡本組」の元取締役高松英範容疑者(74)も共犯として公契約関係競売入札妨害容疑で逮捕された。
県警によると、職員2人は同土木事務所に勤務していた昨年6~8月、県発注の排水路工事の一般競争入札の前に、予定価格や落札額の下限の目安となる「調査基準価格」を高松容疑者に漏洩(ろうえい)。岡本組が応札することで官製談合をし、同社に落札させて、公正な入札を妨害した疑いがある。