千葉県松戸市の造園業者が市発注工事で談合したとして、市は20日、これらの業者4社を9カ月間の指名停止処分にし、発表した。落札を不正に予定していた業者が、他の3社の工事関係書類を電子メールで市に提出したため談合が発覚した。市は「誤って出したのだろう。提出書類がもとで談合がわかったのは初めてのケースだ」と驚いている。
指名停止を受けたのは、いずれも市内の小山ガーデン、石川園、斉藤緑地建設、新松戸造園。
市契約課によると、4社は市内6カ所の街路樹補植工事(事前公表の予定価格1587万円)で、小山ガーデンが落札できるように談合。11月30日にあった電子メールによる制限付き一般競争入札(工事実績のある業者による入札)に際し、小山ガーデンは自社分の「工事費内訳書」に加えて、他の3社のものと思われる内訳書も市にメールで提出した。この内訳書3枚は会社名だけが無記名で、工事名や直接工事費、管理費などが記載されていた。
入札を始めたところ、他の3社が提出した内訳書の内容が会社名以外はすべて一致したため、市は入札を中止。副市長を委員長とする「公正入札調査委員会」を開いて調査を開始し、国の公正取引委員会にも報告した。4社は当初、「談合はない」と答えたが、3社分の内訳書を示したところ、小山ガーデンが談合を認め、その後、3社も認めたという。
入札額は小山ガーデンが1535万円で予定価格の96・72%と最も低く、他社はいずれも97%以上だった。
市の調べに対して、小山ガーデ…