前半、相手と競り合いボールをクリアする植田(上)=関田航撮影
(12日、サッカー・東アジアE―1選手権 日本2―1中国)
日本2連勝、中国に2―1 東アジアE―1選手権
40m超ロングシュート、昌子苦笑い「狙っていないよ」
試合がようやく動いたのは、後半39分だった。
FW川又が強い体を生かした強引なシュートを放った。そのこぼれ球に反応したのが、FW小林。「ゴールは見えなかった。感覚でした」と言いながらも、粘ってシュートを放ち、ねじ込んだ。
日本は序盤から前の試合の反省を生かし、相手のDFラインの背後を積極的に狙う姿勢を見せていた。ただMF大島が負傷交代、FW伊東も右足を痛めると、チームは徐々に積極性を欠き、チャンスを作るのもままならなかった。
新興勢力の台頭見られず
試合終盤の2得点で2連勝となったが、W杯で対戦する国と比べれば明らかに劣る中国に、日本はなかなか力を発揮できない。動きで目立つのは、MF今野やMF井手口といったこれまで出ていた選手ばかりだ。「チャンスは作れたし、できる感覚はあったけど、結果が出せなくて残念」と伊東が言えば、「あくまで前の試合よりゴール前に行く迫力が出ていたということ」と、MF倉田も納得はしていなかった。
4年前の東アジア杯では、FW柿谷(セ大阪)やMF青山(広島)が活躍し、W杯への切符を勝ち取った。一方でこの日、ハリルホジッチ監督が今後の選考に頭を悩ますプレーは、あっただろうか。Jリーグ勢の突き上げは、チーム力アップに不可欠。最終戦の韓国戦では、チームの和を乱すぐらいの自己主張や大胆さが見たい。(河野正樹)
日本・ハリルホジッチ監督 「素晴らしい内容で、素晴らしい勝利だったと思う。(海外組も含めた)代表チームの候補に入る選手が何人か出たな、という感想をもった」
中国・リッピ監督 「中国の選手は1カ月ほど前に国内リーグを終えている。日本はリーグが終わって日が浅い。コンディションの違いがあった」