マツダの次世代ガソリンエンジン「スカイアクティブX」搭載を想定したコンセプトカー「魁(かい) CONCEPT」=東京都江東区、竹谷俊之撮影
マツダは25日、東京モーターショーの報道公開で、次世代商品群の象徴と位置づけるコンセプトカー「魁(かい) コンセプト」を発表した。11月5日まで一般公開される。
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5ドアの小型ハッチバックで、市販モデル「アクセラ」の進化版と呼べそうな外観。現行マツダ車に共通するデザインテーマ「魂動」をさらに深め、同社が「夢のエンジン」とうたう「スカイアクティブX」搭載を想定している。次期型アクセラは、このデザインをベースとして登場するとみられる。
「スカイアクティブX」の基本技術は、空気とガソリンを混ぜた気体を圧縮して高温化させることで着火するもの。火花を飛ばしてガソリンに点火するプラグの働きは抑える。燃費向上や低速での力強い走り、アクセル操作の素早い反応を実現できるといい、その特性を最適に発揮できるよう設計した。
このほか同社は、デザイン性を追求したコンセプトカー「VISION COUPE(ビジョン・クーペ)」も発表。ただ、パワートレーンは明らかにしていない。前回2015年の東京モーターショーで発表した「RX―VISION」は、ロータリーエンジン(RE)搭載の想定を明言していたが、今回はそれに続くREへの言及はなかった。
各国で環境規制が強まり、世界的に電気自動車(EV)シフトの機運がにわかに高まっている。REの復活は決して簡単な道ではないが、幾度となく困難をはね返してきたマツダ技術者の取り組みに期待したい。(神沢和敬)