実際のツイッター上のやり取り。早い振り込みを求められている(画像の一部を修整しています)
人気アイドルのコンサートやスポーツイベントのチケットの転売をめぐり、警察の捜査を受けた大手転売サイトが昨年末、閉鎖を発表した。代わって、SNSなどを通じた個人間での転売が今後、増える可能性があるが、見知らぬ人との取引で代金を詐取されるトラブルは既に多発している。なかでも、若い女性が被害に遭うケースが目立つという。
ミュージシャン「ゆず」のコンサートチケットの正規販売の抽選に外れた三重県の女子大学生(20)は昨年10月、すがる思いで「ゆず 横浜 チケ」とツイッターで検索した。「取引垢(あか)」と名乗るユーザーが、チケットを譲る内容の投稿をしていた。
直接、メッセージを送ると、すぐに返信があり「今日か明日の振り込みで、確認次第レターパックでチケットを送ります」とせかされた。ただ、席番号を尋ねても「出先なので無理」「他の方も断ってるので」とかわされた。翌日、指定された口座に1万9千円を振り込んだ。相手に振り込みの明細の画像を送ると「住所、名前を教えて下さい」と返信が来た。連絡はそれを最後に途絶えた。
購入前のやり取りで不審に思う点はあったというが、大学生は「どうしても欲しかった。『別の人も手を挙げている』とか『早く振り込めるなら譲る』と言われ、指示通りにするしかなかった」と悔やむ。
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