メキシコで16日、大きな地震があり、首都メキシコ市では市民らが建物の倒壊を恐れて屋外に集まった=ロイター
メキシコで16日午後5時39分ごろ(日本時間17日午前8時39分ごろ)、同国南部オアハカ州を震源とする強い地震があった。米地質調査所(USGS)によると、地震の規模を示すマグニチュード(M)は7・2、震源の深さは約24・6キロ。揺れは同国の広い地域で感じられ、首都メキシコ市では一時、多くの市民が建物の外に避難した。
震源は州都オアハカ市から西に100キロ余りの場所。報道によると、揺れは隣国グアテマラでも感じられた。メキシコの防災当局によると、日本時間17日午前10時の段階で、国内での死者や建物の大きな被害は確認されていない。太平洋津波警報センターによると、この地震による津波の心配はないという。
メキシコ市の住民によると、地震発生時、市内では避難を呼びかける警報が鳴り響き、多くの市民が建物の外に飛び出したという。
メキシコでは昨年9月7日、同国南部沖の太平洋を震源とするM8・1の強い地震が起き、オアハカ州を中心に約100人が死亡。同19日には同国中部でもM7・1の地震があり、メキシコ市などで300人以上が死亡した。(サンパウロ=田村剛)
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17日朝、メキシコを震源とする地震が発生したことに関連し、気象庁は、日本への津波の影響はないと発表した。外務省によると、17日午前9時半現在、日本人の被害に関する情報は寄せられていないという。メキシコの在留邦人数は約1万1千人(2016年10月)。
一方、旅行大手エイチ・アイ・エス(本社・東京)は、メキシコを訪れているツアー客全員の安全を確認したという。現地の支店から「メキシコ市で揺れがあったが現在は落ち着いている」と報告があったという。