リニア中央新幹線建設工事を巡る談合事件で、鹿島の部長らが独占禁止法違反容疑で東京地検特捜部に逮捕されたことを受けて、東京都は鹿島を中心とする共同企業体に発注予定だった水害対策工事2件の入札をやり直すことを決めた。仮契約額は計約381億円。都議会に提出していた契約関連議案を5日に撤回する。
入札をやり直すのは、城北中央公園調節池(板橋区、練馬区)=仮契約額約219億円=と、境川金森調節池(町田市、神奈川県相模原市)=同約162億円=の工事で、豪雨時の対策を取る。
都は、独禁法違反容疑で逮捕された場合に指名停止とする都の内規を適用し、鹿島と、元常務が逮捕された大成建設を2日から指名停止処分にした。入札やり直しはそれに伴う措置。指名停止期間は今後の捜査状況をみて判断するという。