参院予算委での証人喚問で、自民党の丸川珠代氏(右下)の質問に答弁する佐川宣寿・前国税庁長官=27日午前9時48分、竹花徹朗撮影
自民・金子原二郎委員長 決裁文書の書き換えを知っていたか。誰がどのような動機で、いつ誰に書き換えを指示したのか。
【詳報】佐川氏の証人喚問、タイムラインで
佐川宣寿・前国税庁長官 私が決裁文書の書き換えをいつ、どのように認識したかについては、私は捜査の対象であり刑事訴追を受ける恐れがあるので、答弁を差し控えたい。
金子氏 書き換えた決裁文書を提出するなど財務省の本委員会への対応は不誠実の極みと言わざるを得ない。国会審議は混乱し、国民の求める予算委員会の貴重な論戦の機会が失われることになった。責任をどう感じているのか。
佐川氏 国会で大きな混乱を招き、国民に対して行政の信頼を揺るがすような事態になったこと、誠に申し訳ない。責任はひとえに私にある。深くおわび申し上げたい。
自民・丸川珠代氏 財務省の官僚だけで判断できるはずがない、政治家が関与、指示して書き換えが行われたという国民の疑念が生じている。
佐川氏 個別案件について、(財務省の)官房に相談することでもないし、報告することでもない。まして(首相)官邸に何か報告することはなかったので、理財局の中で行った話だ。
丸川氏 書き換えについて、佐川さんあるいは理財局に対して安倍総理からの指示はなかったか。
佐川氏 ございませんでした。
丸川氏 官邸の官房長官、官房副長官、総理秘書官からの指示があったか。
佐川氏 ございませんでした。
丸川氏 麻生財務相からの指示はあったか。
佐川氏 大臣からの指示もございませんでした。
民進・小川敏夫氏 総理大臣の答弁に当たっては、理財局も打ち合わせ作業に加わるのではないか。
佐川氏 今回極めて実務的な案件であり、契約のような話は基本的に当時局長だった私の答弁の抜粋、少し簡略化したものを大臣や総理に入れた(届けた)。
小川氏 (昨年2月の「関わっていたら首相も政治家も辞める」という)総理の答弁は、特に証人や財務省の答弁姿勢に影響はあったか。
佐川氏 あの総理の答弁の前と後ろで、私自身が答弁を変えた意識はない。
公明・横山信一氏 政治家などからの不当な働きかけはないのか。
佐川氏 昨年の国会答弁中、ずっと勉強して経緯を見ているけれども、そういう不当な働きかけはなかった。