トヨタとパーク24の提携
トヨタ自動車は、会員が車を共同利用するカーシェアサービス「タイムズカープラス」を手がけるパーク24と業務提携する。カーシェアの車両にトヨタの通信機器を載せ、運行や画像情報を収集。サービス向上につなげる。
タイムズカープラスは車両数2万台、会員数95万人を有する国内最大手。両社は6月から来年3月まで東京都内で実験を行う。トヨタの通信型ドライブレコーダー「トランスログ」を載せた小型SUV(スポーツ用多目的車)の「C―HR」60台をカーシェア用に使ってもらう。
データ収集するのは、車の位置や急な加減速の情報、ドライブレコーダーの画像など。集めた情報を人工知能(AI)で分析し、カーシェアのサービス向上と効率的な運営につなげる。例えば、乱暴な運転をする運転手に警告を発することや、車両の整備状況を把握して巡回点検を省力化することを想定している。
トヨタは自動運転技術の進化を見据えて、カーシェアを始めとする移動サービス事業を強化している。交通機関の発達する東京都心では、消費者が車を保有することから利活用する方向へスタンスを変えつつある。このため、トヨタは年内にも自前でカーシェア事業に乗り出す方針だ。まずは、都内の販売店であまり乗られていない試乗車を活用し、カーシェアを始める。