大分県中津市耶馬渓(やばけい)町で11日未明に起きた大規模な土砂崩れの現場では、14日も安否不明の4人の捜索活動が続いた。重機で土砂を取り除く作業を24時間態勢で続けてきたが、天候が悪化したため午後4時過ぎに中断した。
捜索は14日午前、断続的に雨が降る中で自衛隊と県警、消防など約500人態勢で行われた。だが、午後になって雨脚が強まり、午後4時までの1時間雨量が1ミリを超過。霧も発生したため中断を決めた。
安否不明の江渕めぐみさん(52)と、娘の優さん(21)の親類で、現場近くに住む江渕稔さん(65)は「二次被害が出るようなことがあれば、いたたまれない。中断は天気のことでやむを得ない。とはいえ、とても残念だ」と話した。
大分地方気象台によると、大分県北部では15日午後6時までの24時間雨量は40ミリと予想されている。二次災害を防ぐため、県は13日に山腹の土砂伸縮を計測する機器や、24時間監視するカメラ3台を設置。14日には現場に雨量計、土砂が流れ込んだ金吉川に水位計を設置した。
現場の状況をみながら遠隔操作できる重機を使って捜索を再開する。