握手する小平奈緒(左)と李相花=2018年4月19日午後5時47分、東京都新宿区、藤原伸雄撮影
2月の平昌五輪スピードスケート女子500メートルで金メダルに輝いた小平奈緒(31)=相沢病院=が19日、在日韓国大使館・韓国文化院(東京都新宿区)で開かれたトークショーで、同2位の李相花(イサンファ)(29)=韓国=と再会。お互いに対する思いを語った。
「チャレッソ」ねぎらう小平奈緒、李相花はしがみついた
真の友情とは 小平奈緒と李相花、お上の演出でない物語
人生の分岐点「心の芯に忠実に」 小平奈緒さんの生き方
小平と李は在日韓国大使館主催のイベントに、パラアスリートらとともに参加。司会者から李の魅力について聞かれた小平は「サンファは2人で話す時と王者の風格を漂わせるリンク上でのギャップがすごい。2人でいるときは女の子」。この答えに苦笑いした李は「ナオは氷の上ではお姉さんのような人。プライベートではベビー(子どもっぽい)な一面も持っている」と笑顔で語った。
平昌五輪女子500メートルのレース後、小平が太極旗を持った李を抱きかかえたシーンが話題になった。その時、小平から「チャレッソ(よく頑張ったね)」と言葉をかけられた李は「ナオは順位にこだわらず、他の選手を励ますような選手。私も激励を受けて、涙が多く出てしまった」と語った。
トークショーの後、2人はそろって会見に応じた。ぎくしゃくする日韓関係を超えてなぜ絆を深めてこられたのか。2人は答えた。
小平は「スポーツは国境を超えて、友情を育むのにいいもの。サンファの人柄からか嫌な感情を持ったことはなく、色々なことを学ばせてもらった」。李は「国の壁は感じたことがない」と言い、「ナオがいて私がいる。私がいてナオがいる。日本と韓国がこのように友好を深められるということをこれからも示していきたい」と話した。(榊原一生)