W杯のメンバーの記者会見に臨む西野朗監督
5月30日の国際親善試合・ガーナ戦で日本は0―2の完敗を喫しました。会場の大ブーイングに共感した人、「がんばっている選手に対してひどい」と思った人、受け止め方は様々ですが、この痛烈なツイートにはうなずいてしまうかもしれません。「こんな日本代表をW杯出場権獲得させたハリルホジッチすごい」
【特集】2018ワールドカップ
2018ワールドカップの試合日程
31日に、W杯ロシア大会に臨む23人の登録選手が発表されると、スポーツ各紙は皮肉たっぷりの見出しを付けました。ハリルホジッチ前監督が選ばなくなっていた本田圭佑、香川真司、岡崎慎司の「ビッグ3」が選出されたことを指して、「元サヤジャパン」(デイリースポーツ)と名付けたのには、思わずにやりとしてしまいました。
「忖度(そんたく)ジャパン」(日刊スポーツ)というネーミングは、ツイッターの方が先に広がっていました。誰の意向を忖度したという意味なのかは明確ではありませんが、西野朗監督に主体性や独自性を感じないところを、流行語と結びつけたのでしょう。
西野監督とは酒席でもご一緒したことがありますが、控えめな方でした。人柄については、周囲の近しい人たちからもエピソードを聞いています。ガ大阪の監督に就任した時の代理人は、西野監督がなかなかはっきりしたことを言わないと嘆いていました。ガ大阪の監督になってからも、補強の時期になると同じようなぼやきが聞こえてきました。ガ大阪で西野監督を補佐したコーチは、「監督はこれといった方針も戦術も示さない。選手を選んで、うまくいったらそれで行くという感じ。コーチにとっては難しい監督」と言っていました。
つまり西野監督は誰かに忖度して選手を選ぶと言うより、部下に忖度して動いて欲しいタイプのリーダーなのだと私は思います。
私もガーナ戦にはがっかりしましたが、そのせいで日本はもうダメだ、とは思っていません。
言ってみればガーナ戦は、日本…