コロンビア戦の前半、日本が香川のPKで先制。喜ぶサポーターたち=2018年6月19日午後、東京ドーム、越田省吾撮影
(19日、日本2―1コロンビア サッカー・ワールドカップ)
【試合詳報】大迫が勝ち越し弾 日本、コロンビア破る
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サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会で19日、日本がコロンビアを下した。前回惨敗を喫した強豪と点を取り合う展開。「リベンジを」。約7千キロ離れた日本国内各地で、そして現地で、見守ったサポーターが歓喜にわいた。
東京ドームに1万人以上
日本戦のパブリックビューイング(PV)会場となった東京都文京区の東京ドーム。勝利の瞬間、駆けつけた1万人以上のサポーターが喜びを爆発させた。
試合は前半開始早々、相手反則で得たペナルティーキックを香川真司(29)が決めて先制。東京都渋谷区のスポーツバー「フットニック」では、会社帰りの男女ら150人以上が「おおー」と大声をあげ、両手を突き上げハイタッチを交わした。目黒区の会社員松村敏彦さん(35)は立ち上がり、絶叫。「日本が奇跡を起こした! 後半も攻め続けて欲しい」
1カ月前に予約したという会社員の川原浩一さん(30)はこの日、日本代表のユニホーム姿で勤務。「楽しみすぎて、タイプミスが多かった」。同じ九州出身の大迫勇也(28)の活躍に期待しているといい「ロシアまで届くように声援を送る」と話した。
香川ゆかりの仙台
香川が中学時代を過ごした仙台市のPV会場には約2千人が集まった。遊佐修己さん(30)は「久々に胸がドキドキした。仙台にゆかりのある香川選手が活躍してくれてうれしい」と笑顔で話した。
前半39分、反則で1人少ないコロンビアがフリーキックで同点に追いつく。
東京都品川区のコロンビア大使公邸に集まったコロンビア人ら約120人は抱き合い、涙を浮かべて喜んだ。同国の黄色いユニホーム姿のガブリエル・ドゥケ大使は「コロンビアには、フェアプレーをしてほしい。日本も一緒にいい試合をし、セネガルとポーランドを驚かせよう」。
長谷部ゆかりの静岡・藤枝
日本代表の主将で3回目のW杯出場となる長谷部誠(34)の故郷、静岡県藤枝市では、市民体育館に約500人が集まった。市は「がんばれ!! 長谷部誠選手 HASEBE17」と書いたうちわ1千本を用意。母校の藤枝東高校の生徒や地元のサッカークラブの子どもたちが、手でうちわをたたきながら、ゲームを見守った。長谷部誠後援会の滝本義三郎会長(74)は「初戦の課題は、監督の戦術をチームにいかに浸透させるか。責任感の強い彼なら、必ずやってくれると信じている」と話した。
柴崎ゆかりの青森・野辺地
初出場ながら中盤で存在感を見せた柴崎岳(26)の地元、青森県野辺地町では、町の中央公民館でPVが開かれた。同町の訪問介護職員、浅野ひささん(62)は「幼稚園の時から常にボールを蹴っていた。天性の才能と努力で最高峰の舞台に立ったことが誇らしい」。青森市から応援に来た主婦、豊川良子さん(64)は「柴崎選手らしい華麗なアシストを決めて」と声援を送った。
大迫ゆかりの鹿児島・南さつま
大迫勇也(28)の出身地・鹿児島県南さつま市のPV会場では、大迫が小学生のころ在籍した万世サッカースポーツ少年団のメンバーたちが見守った。當房(とうぼう)悠雅(ゆうが)主将(11)は「後輩として誇らしい。次もゴールを決めて」とエールを送った。
DJポリスは渋谷で待機
スポーツバーが多く集まる東京・渋谷駅周辺では、警視庁が数百人態勢で警備に。スクランブル交差点付近では試合終了後の混乱に備え、広報車に乗った「DJポリス」が待機した。
後半、待望の勝ち越し点を大迫が頭で奪うと、東京ドームのサポーターらは椅子から飛び上がって歓喜。「ニッポン」コールが響いた。東京都八王子市の会社員志村恭一郎さん(41)は「チームの支柱の本田が入って流れが変わった。勝ち越し後の必死のディフェンスには『絶対に勝たなければ』という気迫を画面越しでも感じた。最高です。生きていて良かった」。