囲碁七大タイトルを独占する井山裕太七冠(29)は3日、第43期碁聖戦五番勝負(新聞囲碁連盟主催)第3局で挑戦者の許家元(きょかげん)七段(20)に224手までで黒番中押しで敗れ、初戦から3連敗でタイトルを失った。昨年10月の名人奪取から続いた2度目の七冠独占は10カ月(290日)で崩れた。
井山は今回も含めて七大タイトル戦に49回出場しているが、ストレート負けしたのは初めて。許は台湾出身で2013年にプロ入り。プロ入りから5年4カ月での七大タイトル獲得は史上最短。20歳7カ月での獲得は井山(20歳4カ月)、趙治勲名誉名人(20歳5カ月)に続く史上3番目の若さ。許はタイトル獲得により4日付で八段に昇段する。(大出公二)
井山裕太七冠の話
今年はいい流れになく、その中で自分なりに精いっぱいやったという思いはある。自分の状態というよりも、許さんが強いということに尽きる。