(18日、高校野球準々決勝 大阪桐蔭11―2浦和学院)
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浦和学院の先発渡辺勇太朗(3年)は「力負けです」とすっきりとした表情で試合を振り返った。
最も実感したのは五回、大阪桐蔭の4番藤原恭大(3年)に打たれた本塁打だ。初球、143キロの直球で勝負した。「しっかりインコースに投げられた。詰まらせた。よしと思った」。しかし打球は右翼席で弾んだ。
強打者ぞろいの大阪桐蔭打線に対し、「かわして抑えられる相手ではない。全力でいきました」。140キロ台後半の直球にスライダー、ツーシームなど変化球も含め、「どれも悪い球はなかった」という。それでも打たれた。「相手が上でした」。涙目だが笑顔で取材に応えた。
ただ、唯一といっていいほど悔いたのは六回、1死二塁で2年生左腕の永島竜弥にリリーフをあおいだ場面だ。動揺があったのだろう。後輩投手は制球を乱し、大量失点した。「つらい経験をさせてしまった」。責任を感じた。
高校野球をこう総括した。「入学したばかりの頃はつらいことから逃げていた自分がいた。今日は強気で投げられた。良かったです」。将来は「上(プロ)でやりたいです」と宣言。球速、体力、筋力をつけて改めて藤原たちと勝負する――。新たな目標ができた。(有田憲一)