ドイツのカトリック教会の聖職者らが1946年から2014年にかけ、3677人の未成年者に性的虐待を加えていたことが明らかになった。ドイツ司教会議による調査報告として近く公表される予定だと、独誌シュピーゲル(電子版)などが12日、伝えた。
同誌などによると、虐待には少なくとも1670人の聖職者がかかわった。被害者のほとんどは男児で、13歳以下が半数以上を占めたという。報告書は性的虐待の理由については言及していないという。
報告書は、聖職者による虐待事件が相次いでいることを受けて、ドイツ司教会議が国内の大学に調査・作成を依頼。教会の内部資料や賠償請求訴訟の資料に基づいて作成した。25日にも公表されるという。
カトリック教会の聖職者による未成年者への性的虐待問題をめぐっては、今年8月にも米ペンシルベニア州で神父300人以上が1千人超を虐待していたことが明らかになった。フランシスコ法王は教会内から辞任を求める書簡を公表されるなど、批判の矢面に立たされている。(ベルリン=高野弦)