欧州連合(EU)司法裁判所の一審にあたる一般裁判所は19日、ドイツのスポーツ用品大手アディダスの3本の平行線のデザインについて、「独自性がない」として商標権を無効とする判断を示した。
アディダスは、靴や衣類など幅広い商品に3本線のデザインを用いていて、ブランドを象徴するものだ。ベルギー企業からの訴えを受け、欧州連合知的財産庁は16年、商標権を無効としていたが、アディダスが不服としていた。
一般裁判所は、3本線デザインは「普通の図形」と指摘。商標権を認めるのに必要な色の構成などの特徴も考えられていないとして、EU域内でアディダスのデザインだと認識されるための「独自性を証明できていない」と結論づけた。
アディダスはEUの最高裁にあたるEU司法裁判所に控訴できるが、AFP通信によると、アディダスは対応をまだ決めていないという。(ブリュッセル=津阪直樹)